好きなポケカの話:「ホミカ」「イツキ」「ピオニー」

ホミカ』(C)

ホミカ

ホミカ』は、特性「ぶっとびボム」を持った『ドガース』『マタドガス』の存在なしには語れない。

ドガース(ぶっとびボム)
【特性 ぶっとびボム】
自分の番に、このカードが『ホミカの効果でトラッシュされたとき、1回使える。相手のポケモン全員に、それぞれダメカンを1個のせる。
うまくいけば全員に20ダメージを与えながら6枚引けるから、面白い
ドガース』『マタドガスをたくさん採用することになるから難しくはなるが、『ホミカには彼らが絶対に必要だということは理解できた
手札のポケモンと山札のポケモンを交換できる『ポケモン通信』と組み合わせて、『ぶっとびボム』かましながら試合を進めた思い出は楽しいものだった
 
高HP高火力だが倒されたときのリスクも高い「GX」「V」は、でもやっぱり強力だから、基本的に誰も彼もがそれを使って戦う
それに対抗して、「GX」でも「V」でもない小さなポケモンで勝つには、小さなダメージを蓄積させることがときに効果的だ
ドガース』『マタドガス』の存在により、『ホミカはダメージを与えられるとても珍しいサポートになっていたのだ
 
ホミカ』は、見てわかるとおりアーティスト(音楽家)だ
ホミカ』の音楽を聞くことはできないが、『ドガース』『マタドガスたちと爆発を与えながらドライヴしていくその感触で、彼女のグルーヴを感じながらプレイするのが好きだった
 
そして「GX」「V」といった「巨大なもの」へ抵抗できるカードとしての『ホミカ』は、おれのお気に入りのパンクスとして、時代(レギュレーション)が変わっても、永遠に輝く
 
 
 

『イツキ』(C)

イツキ
こんなふざけたやつが好きだ。
コインを1回オモテにできるという手品
こういう存在、効果は他にないから
でもサポート(人間)のできることとしては、価値が低いと思われるから、道化として「ネタ」として、片付けられた
 
でもおれはこのチル手品師を尊敬した
彼は誰にもできないことをやっている
そして、それだけで、当たり前のように堂々としている
 
おれは、『イツキ』自身の、価値が低いと思われようが思われまいが関係ないような、ずっとこんな感じですがというような立ち姿に、手品師の矜持を感じた 
 
 

『ピオニー』(E)

ピオニー
彼は、好きなトレーナーズを2枚持ってくるという、最高に決まってることをできる人だが、そのたびに手札を全部捨ててしまうので、かなり困りはする
それでも『ピオニー』は最高で、無視できない
おれ自身、『ピオニー』みたいな方法以外では、何を得ることもできないのだから 
 
ポケモンカードでは、どんなに困っても、次の番が来れば必ず1枚は引けるし、その1枚が何になるかは誰にも分からない
だから今一番必要なものをゲトれることが何よりも大事だと思う 
 
『ピオニー』は全てを失うかもしれないなんて恐れもしないで、それを追いかけることができるし、ゲームでもそんな感じのやつで、本人はずっと楽しそうなバイブスしかなかった 
今までもこれからも『ピオニー』を追いかけるだけ 
 
―最後に「2進化ポケモン」の話、させてください 
 
たとえば「リザードン」など2回進化する「2進化ポケモン」は、たねポケモン(「ヒトカゲ」)を場に出した次々ターンにようやく進化できるので、いいカードでもなかなか使われない
でも、ポケモン(進化ゲー)をやってるおれたちは、もちろん2進化を使いたいので、いつもどうにかならないかと考える
つまり2進化でかますのが本望でこれは当然だ
2進化でかますことを実現するには、『ふしぎなアメというカードが重要で、『ピオニー』はあるとき、その鍵を握っているように思えた 
 
【グッズ ふしぎなアメ
自分のたねポケモン1匹から進化する1進化の上の2進化ポケモンを、手札から1枚選び、そのたねポケモンにのせて進化させる。最初の自分の番と、この番出したばかりのたねポケモンには使えない。
ふしぎなアメ』は1進化を飛ばして2進化にできるので、2進化デッキの遅さをカバーできる
ただ、場には「進化したいたねポケモン」、手札には「進化先の2進化ポケモン」+『ふしぎなアメ』と、3枚も揃わないと起動しないので、使いやすくはない
進化したいタイミングでアメを使うには、単に山札を引くのではなく、山札から直接持ってくる(サーチ)くらいできないと安定しないのだ 
 
『ピオニー』はとりあえず何の条件もなく、『ふしぎなアメ』+1枚を持ってきてくれるから、最高だった
特に『カイ』や『セキ』、『ペパー』などのサーチ系サポートがなかった頃、おれにとっての『ピオニー』は2進化いこうやとだけ書かれたサポートのようなものだった 
 
だけど実際に『ピオニー』を使ってみると、手札がなくなってしまっておれは呆然とした
おれの力はなえしぼんだ
 
そして、少しの年月が経ったのち、その動揺をときほぐしてくれたのは、『ピオニー』の正しさを擁護したあの『かがやくフシギバナ』の登場に他ならない 

かがやくフシギバナ
【特性 サニーブルーム】
自分の番の終わりに1回使える。自分の手札が4枚になるように、山札を引く。 
『かがやくフシギバナ』はデッキに1枚しか入れられない「かがやくポケモン枠」ではあるが、特に『ピオニー』を信じてフォローできる名選手(チルカード)だった 
 
『ピオニー』は現行ルール(スタンダードレギュレーション)で今も使えるカードなので、おれは本当に『ピオニー』だけをうちつづければいいというデッキを完成させたいといつも考えてる
そういうデッキがあったら最高だし、それを考えること自体がポケカを通した心の旅としか言いようがないからだ